21 / 26

ラストタイム・ラバーズ 17

「イブ、どうして俺と一緒に行こうって思ってくれないの」 「え……そんなこと、だって、え……」 「イブはAIで……人間には服従するようにプログラムされてるでしょ。だから俺だって自信ないの。今側にいてくれてるのは本当にイブの意思なのか、俺に従ってるだけなんじゃないのかって……」 「あ、あの……シブタニが言ってること、よくわからない」  シブタニが苦しげに呟いているのに、自信がないとか、従っているだけだとか、それらがつまりなにを指しているのか、まったくわからず困惑する。 シブタニは自嘲気味に笑い、真っ直ぐな瞳をこちらに向けた。 「イブ、マスターだとかLLだとか全部置いといて、どんなことを願っても許されるとしたら、イブはこれからどうしたい?」  静かな波紋が胸の内に広がる。  余計な状況を取り払って、どんな願いも許され、なにもかも手に入れられるとしたら、僕は……。 「シブタニがいるところに僕もいたい。シブタニの本物の恋人になりたい。シブタニに最後まで抱いて欲しい……」  願いを口にすると止まらなかった。 どんなに誤魔化そうとしても、僕はシブタニが好きなのだ。 好きで好きでたまらない。 離れたくないし、本当は飽きられたくもない。 この気持ちが偽物だとしてもそんなの知らない。

ともだちにシェアしよう!