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第58話 *

 「どうしてあの時、あんな事言っちゃったんだろう。」  ベッドにうつ伏せになり、枕に顔を埋めた俺の背中で桂が言った。 「あの時・・・?」 くぐもった声で聞くと 「中3の時、千早にキスしちゃってオレが言ったの覚えてるだろ?!あれで嫌われたと思った。」 「ああ・・・・。」 「あれは、自分に言った言葉でもあったんだ。オレ、あの時完全に勃起してたもん。」 「えっ?!」 「・・・・でもな、オレがあんなになった男は、千早一人だった。・・・他の男友達には全く感じた事ないよ。」 「・・・・そう、・・・なら、ホモじゃないじゃん、桂は。」 そういうと、少しだけ顔をあげて後ろを向く。 「うん、・・・・だな。」 桂は俺の顔に近寄ると、そのまま頬にキスをしてきた。 この言葉が意味するもの・・・。 桂が好きになったのは俺だけど、それは男だからという事でじゃない。 天野さんのようにバイという事でもなさそうで・・・。 結局、小金井千早、俺自身を好きになってくれたって事かな・・・。 「桂、・・・・・そろそろ動いて。このままは辛いから・・・。」 「・・・うん。」 ゆっくり身体を起こすと、掛け布団を剥いだ二人の姿が月明かりに照らされた。 桂の目に、俺の背中はどんな風に映っているんだろう。 そう思うとゾクゾクした。 腰を上げて、桂がスムーズに挿入しやすいようにする。 枕に抱きつくようにした俺は、片手で桂の腰を支えた。 「キて・・・・・・・・・・。」 「・・・ん」 .........ン............んんっ..................っ、 ゆっくりねっとり、桂のものは俺を貫きながら硬直してきた。 ぁあ...........っ、 初めて味わう’恍惚’という感情に俺の身体は溶かされるようで・・・。 「ン.......か、........つらぁ..............イイ.........キモチ.......イイ........」 初めて’啼く’という感覚を味わった。 はっ、......は、............ぁ、 もう限界という所で、急に桂の腰が離れると、俺の身体をくるりとひっくり返す。 暗闇に馴染んだ瞳に映るのは、上気した桂の顔。 互いに見つめ合えば自然に唇を寄せた。 そうしてまた、俺の股間を広げると、桂がゆっくり侵入してくる。 「あっ.........っ、」 こんな風に顔を見られると恥ずかしい。 女はどんな顔でされるんだろう・・・・。 俺は桂に腕を伸ばすと、顔を見られない様に引き寄せてしがみ付いた。 そのまま大きく足を開くと、桂の背中を挟むようにする。 奥深く感じた桂のものからは、ドクンドクンと脈打ちながらほとばしる精が・・・・・。 そのまましばらく繋がったままの俺たち。 は.....ぁ............ 息を整えながら、桂はゆっくり俺から出た。 俺は自分のモノに手を添えているが、まだ解き放たれてはいなくて。 すると、桂が俺の腹にゆっくり手を剥わせ、唇で俺のものを突いてくる。 「・・・かつら?」 そっと腕を外されると、露わになった俺自身が桂の口に飲み込まれた。 「バツ・・・・!!!ちょっ、・・・ヤメ、ろ!!」 焦って引き剥そうとする俺の手首を掴んだ桂は、そのまま上下に顔を落とす。 あ..........っ, 凄い勢いで吸い込まれた俺は、一瞬で桂の咥内に放ってしまった。

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