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第125話 *
眼下に映るのは、キメの細かな白い太もも。
「毛、......薄いな.......。」
「..................」
太ももから手を伸ばすと、突き当たったそこを触ってみる。
女のソコは知らないけど、おーはら君のは俺と比べても薄い。
その間で、わずかにピクリと反応するモノ。
...........今俺は、おーはら君を犯している
カレは泣くわけでもなく、かといって喘ぐわけでもなく、ただじっと唇を噛み締めて俺を受け入れていた。
自分の下で、苦痛に耐えるおーはら君の顔を冷めた心で俺が見る。
..............ぁ、..................
おーはら君は少しだけ声を上げると、俺の腕にしがみ付いた。
俺はその手を取ると、手首を掴んでシーツに貼り付けるようにする。
絡んだ視線は、無言で何かを訴えようとしているが、俺は構わずに眼を閉じた。
そうしておいて、ゆっくり律動を繰り返す。
記憶の中の桂がここに居た。
桂に入った事はない。
でも、繋がりを感じた時、ここに桂がいると思った。
そう思った途端、身体は飛んだように軽くなって、意識だけ遠いあの場所へ行ったようだった。
次に目覚めた時、俺はベッドの上でシーツにくるまっていた。
辺りは真っ暗で、時折漏れ聞こえる階下の声が、アネキとおーはら君のものだと分かると、また瞼を閉じる。
- - -
「あ、千早.......。ご飯食べるでしょ?!おーはら君も今食べ終わったところ。」
「...................」
「ご馳走になって、すみません。」
そういうと俺の顔を見た。
「.............なんで帰らない?.......家族が心配するだろ。」
「千早っ!!そんな事言って.........!あんたの面倒見てくれてたんでしょ。おうちには電話入れてもらったから。」
「俺、飯は要らない。........桂のお父さんから電話あった?」
縁側に腰を降ろしてアネキに聞いてみると、「ううん。千早の無事を伝えてからは無いわ。きっと色々大変なのよ。」と暗い顔になる。
そんなアネキの顔と同時に、隣のおーはら君の顔もチラリと見る。
あんな事をされたっていうのに、平気な顔で、まるで何もなかったかの様に俺を見ている。
自分でもひどい事をしたと思う。でも、逃げれば追えない俺だった。力は強くはなかったはず。
なのに、なぜおーはら君は逃げなかったのか...............。
桂の事を思う一方で、この少年の事も気になった。
.............俺は一体どうしたんだ.....................?
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