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第14話
副社長の表情は完全に蕩けて、頰は赤く目は半開き、口も半開きで涎を垂らしながら荒い呼吸を繰り返しております。
私の薄い腹に手を突き体勢を、安定させようとしていらっしゃいます。
カエルがジャンプするような体勢と言いましょうか?
いえ、ウサギです!ウサギがジャンプしようとする体勢です。
分厚い大きめの唇が私に迫って参ります。
半開きで赤い舌が覗きエロティックが留まることを知りません。
大きく逞しい身体に汗が吹き出して光る様は、正に凄絶でございます。
副社長に見惚れている間に副社長の唇が、私のソレへと重なり合いすべてを奪われてしまうような、激しいキスが落とされました。
舌は縺れ吸われ喰われてしまいそうです。
ジュッと音がして離れる舌を追いかけて頭を浮かしますが、ニヤリと笑われてしまいました。
私の顔は真っ赤に染まっている事でしょう。
副社長はまた、残り半分のジミーさんを飲み込もうと、緩々と腰を落としていかれます。
もう、ほんっとなんて方でしょう。
「ふ、くっしゃちょっ、気持ち良すぎてダメっです!動きたいです。」
副社長は眉をピクリと動かして動きを止めます。
「こんなイイ事してる時に、副社長なんて役職で呼ぶんじゃない。」
物凄く強い眼差しで睨みつけられました。
コレを蛇に睨まれた蛙と言うのでしょうか?
本当に食べられてしまいそうです。
「では、徳大寺(とくだいじ)さん。」
「確かに徳大寺だが、色気が無い。やり直し。」
「では、郷太郎(ごうだろう)さん。」
「その呼び方は好きじゃない。」
「、、、。」
では、何と呼べとおっしゃるのでしょうか。
他の呼び方なんて、私は知りませんよ。
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