3 / 23

私の両親③

「でもさ、パパって今年40歳だよね。身体とか顔とか全然変わってない気がするんだけど。」 「その通りだぞ。初めて触った時……あーもう15年以上も前になるのか…全然変わんなくて、肌とかすべすべだし良い匂いだし、エッチの時もエロくて可愛いし。」 「智裕、鼻の下。」  パパは私と智裕がこんな話をかれこれ5年前からしていることを知らない。教える気もバレる気もないけれど。 「私のパパなんだけど、なんかこう穢しちゃいけない雰囲気というか……俺色に染まってくれ系な可愛い人なんだよねぇ…。最近私が後ろから抱きつくとすごい乙女な反応だし。」 「おまっ!俺の拓海(タクミ)に触んじゃねぇ!」 「娘だから触って良いんですぅ。パパ独占禁止条約結びましたよねー?」 「今のお前は完全にセクハラだからダメだ!」 「息子だったらアウトだけど娘だから合法。」  パパが可愛すぎてしばしば取り合いになることもある。それで1回ガチで険悪ムードになってパパが泣いちゃったから「パパ(拓海)独占禁止条約」が制定されていた。 「つーか智裕は順調に老けてるし、腹も出てきたよね?」 「………一軍に帯同すると…ご飯がご飯がス●ムくんしちゃって。」 「あーあ、そんなのでパパの夫が務まるのー?」 「すいません、茉莉さん。」  私はクスクスと笑えてきた。クリームサンドを食べ終わったくらいに玄関の扉が開く音がした。私はテーブルから立ち上がると智裕に近づいて話しかける。

ともだちにシェアしよう!