7 / 23
私の両親⑦
皿洗いや片付けは私がやって、2人はソファでイチャイチャしている。私はキッチンからそれを見ながら脳内で悶えていた。
パパが智裕にもたれかかって、智裕はパパの細い腰に手を回して密着。
時々私の目を盗んでいるつもりでキスをしていた。バッチリ見てるけどねありがとうございます。
「今年優勝したらいいなー。」
智裕はテレビを見ながらふと呟いた。テレビをチラ見すると、ハワイの観光紹介をしていた。
「優勝出来そうなの?」
「トントンかな。」
「じゃあ10月までわかんないね。」
「まーちゃん、智裕くん、何で優勝したいの?」
私もそこそこプロ野球が好きなので話がわかるが、なぜかパパはかなり疎い。それも可愛いんだけど。
「優勝したら優勝旅行でハワイだよ。しかも球団スタッフも家族全員招待。」
「……え、でも…その…俺って籍入れてないし…。」
「大丈夫だよ。茉莉ちゃんの扶養手当も貰ってるし、上司は拓海さんのこと知ってるから。」
「そ、そうなの?……そっかぁ。」
「当たり前だろー、拓海さんは俺の大事なお嫁さんなんだから。」
そう言って智裕はパパの髪を愛おしそうに撫でた。パパは猫のように擦り寄る。天使。
こんな甘々な2人に私はずっと育てて貰った。
ともだちにシェアしよう!