17 / 23

パパの心配事②

勿論、白間は私に恋愛感情など持っていない。 「見たかよパパさん…すっげー拗ねちゃってかーわいー♡」 「本当にクソだな白間。」 「好きな子ほどイジめたくなるのは男のサガだっつの。つーか茉莉の言動見たら付き合ってないのわかるでしょ。あー可愛すぎ。」  白間にとって私にベタベタする(迷惑)行為は、好きな子をいじめたいアレ、らしい。 「ホントお前とパパさん、顔以外は1ミクロンも似てねーのな。あのシュンと項垂れた顔ったらたまんねーし。」 「このドSが。」 「パパさんの前でお前とキスでもしたらどーなるかなパパさん。」 「不能にするぞマジで。」  2人で部屋でやることもなく、今日出された課題をこなす。するとノック音がした。 「まーちゃん、白間くん……お茶とお菓子持って来たよ。」 「あ、はー……っ!」  ドアを開ける為に私が立ち上がると、白間に手を引かれた。そして勢いよくこけたかと思ったら、白間の顔が目の前に。 「ま、まーちゃん?開けるよ?」  私がこけたと思ったのだろう、パパは躊躇わずにドアを開けた。 「あ………ご、ごめん!ごめんなさい!」  パパはすぐにドアを閉めて部屋から離れた。  そりゃそうだ。娘が連れて来た男に床に押し倒されていれば…。 「しーーーーーろーーーーーまーーーーーーー!」 「もうやっば…すっげ顔真っ赤にして…バージンかよ、可愛すぎ。」  私は問答無用に白間の下腹部に膝蹴りをお見舞いした。

ともだちにシェアしよう!