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パパの心配事②
勿論、白間は私に恋愛感情など持っていない。
「見たかよパパさん…すっげー拗ねちゃってかーわいー♡」
「本当にクソだな白間。」
「好きな子ほどイジめたくなるのは男のサガだっつの。つーか茉莉の言動見たら付き合ってないのわかるでしょ。あー可愛すぎ。」
白間にとって私にベタベタする(迷惑)行為は、好きな子をいじめたいアレ、らしい。
「ホントお前とパパさん、顔以外は1ミクロンも似てねーのな。あのシュンと項垂れた顔ったらたまんねーし。」
「このドSが。」
「パパさんの前でお前とキスでもしたらどーなるかなパパさん。」
「不能にするぞマジで。」
2人で部屋でやることもなく、今日出された課題をこなす。するとノック音がした。
「まーちゃん、白間くん……お茶とお菓子持って来たよ。」
「あ、はー……っ!」
ドアを開ける為に私が立ち上がると、白間に手を引かれた。そして勢いよくこけたかと思ったら、白間の顔が目の前に。
「ま、まーちゃん?開けるよ?」
私がこけたと思ったのだろう、パパは躊躇わずにドアを開けた。
「あ………ご、ごめん!ごめんなさい!」
パパはすぐにドアを閉めて部屋から離れた。
そりゃそうだ。娘が連れて来た男に床に押し倒されていれば…。
「しーーーーーろーーーーーまーーーーーーー!」
「もうやっば…すっげ顔真っ赤にして…バージンかよ、可愛すぎ。」
私は問答無用に白間の下腹部に膝蹴りをお見舞いした。
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