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ドラックストアに入って、灼熱地獄から解放された。
俺はカゴも持たずに、さっさと目的のものがある棚を探す。
レジの近くを通ると、パートのおばちゃんたちが外を眺めながら雑談をしていた。
「あれ、あの 高校の 先生の…。」
「あー…亡くなったって ……。」
「交通事故だ っ た って ねぇ……まだ若かっただ ろうのに。」
俺は何となくだけど、嫌な予感がした。
カレールーとペットボトルのサイダーを306円で購入して外に出ると、まだ続いていた高校生の葬列をゆるりと辿った。
曲がり角にあった、葬祭場が設置した案内板。ここ5年は毎日のようにみるという白黒の立てかけ看板。
そこには「五島家 告別式式場」と。
空を見たら、太陽は眩しくて、それを隠す雲は皆無の、快晴だった。
嗚呼、今夜も熱帯夜だな。
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