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第5話

亜(え、拳で語り合うって、やっぱり痛いことするの? と、とめなきゃ... でも、目閉じてろって言われたし... ど、どうしよ) 亜「あ、あの、拳って..」 聡「あ? 目ぇつむったか? 大丈夫だからそこで30秒数えてろ それまでに終わらせてやる」 父「あ?30秒? そんなんで俺を降参させるってか? いーじゃねぇか、逆に降参させてやるよ! おらっ!」 パシッ ドコッ ドカッ 25...26...27...28...29... 聡「はっ、こんなもんかよ 思ったより弱ぇな... 悪い、もう大丈夫だから目ぇ開けろ 怖かったよな」 亜(ほ、本当に終わったのかな... もう、殴られない? 痛いこともない?) ギュッ 亜「え...」 聡「大丈夫、ほら、大丈夫だろ? だから泣くな どーしたらいいか分からねぇ こんなことしか出来なくてごめんな...」 亜(あ、僕、泣いてたんだ... でも、抱きしめられて、背中ぽんぽんされると安心する... なんか、このまま寝ちゃいそ...) 亜「あり、がと...」 聡「おう、おやすみ...」 聡(さすがに疲れたか... 寝ちまった... ふっ、寝顔も可愛いな... え、俺なに考えて?いま、え?) 聡「はぁ... とりあえずベッドにこいつ運ばねぇと...」

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