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第7話

無理やり上を向かせて唇を奪うが早瀬悠は抵抗もせずに俺を受け入れている。 止まらない。 キスを交わすだけで俺自身が熱を持ち始めるのは無かった。 早瀬悠とのキスは甘くて切なくて、はるちゃんとを思い出させる。 幼い時のブツかる様なキスだったのにどうしてこんな気持ちになるんだ。 誰か止めてくれ! 「うぅっ・・・」 早瀬悠は苦しそうに呻き俺の背中に回していた腕に力が入る。 俺は合わせて離れると少しだけ早瀬悠を突き飛ばしてしまった。 壁に寄り掛かかる早瀬悠の姿を見た瞬間にあの日のはるちゃんの姿が見えた。 「は・・る・・・・ちゃん」 手を伸ばすと早瀬悠はその手を払いのけて上目遣いで俺を睨みつけて来た。 「突き飛ばすならどうしてキスなんてしたんだよ!」 「すまない。嫌とかじゃないんだ」 「なら、どうして突き飛ばす事ないだろ・・・あの日とは・・・」 「あの日?」 「僕、このまま帰るよ」 そう言うと俺を見ないで早瀬悠はゆっくりと俺の横を通り過ぎて来た道へと戻って行った。 このままだとあの日の繰り返しになる。 はるちゃんじゃないけれどこのまま早瀬悠を行かせたくない。 俺は早瀬悠を追いかけ手を伸ばし肩を掴んだ。 「離してください!もう、あんな思いするのは嫌なんだ。だから僕はもう貴方に近づかない」 「どういう事だ」 「手を離してください!」 俺を見る目は冷たく声を掛けてきた人物と同じかと言うくらいだった。 早瀬悠に何があったんだ。

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