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第14話
「入ったよ・・・・・はるちゃん」
「うっ・・・・うん。嬉しいよ。かぐちゃん」
はるちゃんは俺の首に腕を回してしがみ付いてくる。
やっと、はるちゃんを俺の腕の中に閉じ込めれたんだ。
嬉しくて手加減できそうに無いけど痛みに耐えるはるちゃんを見ると少し冷静になれる。
けれど凄く締め付けられて少しでも気を抜けばはるちゃんの中に欲を吐き出してしまいそうになる。
我慢しないとダメだ。
このままだとはるちゃんは痛い記憶しか残らないと思う。
「動くよ、はるちゃん。息ちゃんとしろよ」
はるちゃんは声に出さずに首だけを刻々と動かし微笑んだ。
本当にはるちゃんは痛いとかでも笑ってしまうんだ。
痛みをなるべく感じない様に動いているつもりだがやはり痛い場所を突き上げてしまう。
それでもはるちゃんは痛いとも言わずに俺が気にしない様に微笑むだけだった。
ありがとうはるちゃん。
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