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第7話 仕返し
「う……っん……はっ…」
唾液がピチャピチャといやらしい音を立てる。
わざとなのか、思いっきり舌を吸われ、上顎のザラザラしたところを舌で何度も舐められその度に僕は小さく身体が跳ねてしまう。
恥ずかしくて閉じていた瞼をうっすら開けると、隼人さんと目が合う。
顔が熱い、僕は動揺して思わず唇を離した。
「ははっ、男は分かり易くていいな」
そういうと、隼人さんは僕の股間をズボン越しに触ってきた。
「う、うわああ」
「お前、男で勃つんだな」
どこか冷めきったような無表情の隼人さんがいやらしく微笑むと鼓動がさらに高鳴った。
スエットとトランクスのゴムごと引っ張られて、隼人さんの手が僕のモノを直で触れてきた。
「ちょ、ま、待って……あっ」
触れられた手がヌルリと滑った。
つい今まで僕の口の中に入っていた指から垂れた唾液のせいだ。
伸びた手が熱い。
僕は恥ずしさで必死に隼人さんの手をどけよう引っ張ったが、うまく力が入らない。
「ん……んん……」
今までに感じた事のない快楽が脇腹と背筋から立ち上り、ヒクヒクと身体を振るわせた。
「口閉じんなよ。聞こえねぇだろ」
囁くように、隼人さんの声が耳元に響く。
ドの♯だ。無意識にそんな事を思っているとまた反対の指を口に差し込まれる。
噛まないように無意識に指を甘噛みする。
僕はゆっくり上下させる右手からの快楽に身悶え、自分の開いた口から唾液が垂れるのすら気にできないでいた。
指が重力に反して上に力が向けられて、俯いていた僕の顔を表に上げる。
隼人さんが僕の顔を覗き込むように首を傾げている。
その緩んだ視線が自分に向けられていると思うとゾクゾクする。
異様に目を合わせてくる隼人さんが静かに興奮しているのがわかる。
据わった目が瞬きもせずに僕を見ている。
時々緩んだ口許に恐怖を感じるのは僕に経験が無いからだろうか。
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