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第10話 告白
「どうやったの?」
「えっ?」
隼人さんは笑いもせず半端にしているワイシャツから僕の手を取ると、寒さで冷えた指先をペロリと舐めた。
「やってよ、覚えるから」
「ちょっ、ちょっと待ってください」
「何?」
こないだと打って変わって積極的な隼人さんに僕は戸惑いを隠せなかった。
「いや、あの、ロ、ローションとかないとさすかに、初心者にはちょっと……」
「ああ、」
そういうと何かに閃いたように隼人さんは引っ越したままのダンボールを漁り一つの綺麗なリボンのついた包み箱を取り出した。
豪快に包装紙を破り捨てると中からワインボトルのようにものが出てきた。
自分の手に少しかけると、そのまま躊躇なく僕の股間にそれをかけた。
「うわ、冷たっ。何これ」
「オリーブオイル」
「えぇぇ」
「高いから大丈夫だよ」
大丈夫の意味がわからない。
僕が使ったローションよりはだいぶサラサラしていたので少し不安になる。
僕の上に跨り、視線は指先に落とされた。
僕は戸惑いながら自分の中指を動かす。
気持ちいいかどうかも分からないくらい緊張している割に、目の前の隼人さんの視線にただただ興奮している僕はネコの素質があるのかもしれない。
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