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国王陛下

「あと少しでいらっしゃいます ので、私は退出いたします」 いよいよ国王が来るのかと緊張 してあると、ドアは開く音がした。 「逃げずにいたのか」 「えっ」 確か足首に鎖がついていたはずが いつの間にか外されていた。 オドオドしているのに気づいたのか 国王は腕を掴み、自分の元に 近づけた。 「お前は我から逃げることは できない。我だけのものだ」 「国王、陛下」 「動くな。ずっと側にいろ」 国王はずっと歩を抱き締めたまま 眠りについた。

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