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第2話枯れた花だけが悪目立ちする
特定の相手を作らずにフラフラするのも
限度がある、それは十分に分かっていたでも、やめられないのが事実な訳で
俺たちの界隈ではよくあることだ。
パートナーに巡り合うのは奇跡に近い
何故なら同じ者を探すのが難しいから
だから身体だけの関係を……なんてのは
ザラじゃない。
だからって、俺たちは全く恋愛をしないって訳じゃない、好きになる奴はいる、
ただ、相手が理解ある奴ならいいが……
そうじゃないと告白なんて出来っこない
ダカラ、どんな関係でもいい
隣にいたいと思うそれが俺たちの恋愛なんだ。
初っ端からこんな事を言っている俺も
実は長年想いを寄せている相手がいたりするもんでそして、これまたよく出来た話だが、その相手は幼馴染でノンケの勿論男な訳で今まで想いを伝えずひた隠しにして健気に想い続けて
ワンチャン俺にもチャンスがあるんじゃないかと思った大学二年の春休み前、
そいつに呼び出しを食らった。
誰もいない放課後、
空き教室で二人きりの空間、大事な話
なんて言われてもしかしたらなんて、
淡い期待を寄せまくりで
邪な気持ちを抑えつつ
教室につき向かい合わせで、
少し恥ずかしそうな表情でお前から言われたセリフそれは今でも頭から離れない。
「宮下、俺佐藤さんと
付き合うことになった。」
どう反応していいかわからずにただ
悟られないよう表面的に笑顔を作り
こころの中で沈んでいく。
率直に言ってくれれば俺だって
期待しなかったのに、とか
佐藤って誰だよそれ、とかお前の隣には
もういけないのかとか色々な感情がごちゃ混ぜの状態で、でもその感情の中に
少しだけ確実にあった。
心のどこかの安堵、それは自分が
幼馴染に対して持っている邪な感情を
悟られてなかった事に対してなんだろうか、それとも、もう実るはずのない恋に
一喜一憂しなくて済むことになのかは
いまだによくわからないでいる。
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