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涼太の告白
「その・・・抱き締めてもいいか?」
「いちいち言わなくていいから。真生ってほんと面白い」
クスクス笑う涼太の腰に腕を回し、そっと抱き寄せた。
その時、ムズムズとした疼きが下肢に走った。
ーーまさか・・・。
みるみるうちに集まっていく熱。
ズボンの中で俺のがどんどん成長していく。
「真生の、硬くなっている」
お互いの下肢を擦り合わせると、涼太のも形が分かるくらい硬くなっていた。
「いい!?」
彼が上体を起こし、見下ろされる形になった。
すっと整った顔の輪郭、やや切れ長の目ーー。
同じ男性としても惚れ惚れする容姿。
女性とて、ほっとかないはずなのに・・・。
「真生」
間近で見詰められ、名前を呼ばれ、心拍数が一気に跳ね上がった。
彼の顔がゆっくり近づいてくる。
思わず目を閉じた。
ややおいて、彼の口唇が、俺の唇に重なる。
何か、ほっとするその温かさに、胸がじんと熱くなる。
「やだ、何で、真生まで泣くの」
「涼太、ありがとうな。すごく幸せだ」
心が彼への想いで満ち溢れていく。
「昔、付き合っていた年上の男が最低な男で。妻子がいながら、何人とも交際していたんだ。だから、絶対年上とは付き合わない、そう心に誓ったんだ。でも・・・真生は違う。蓮くんに接している態度でわかるもの。僕にとって、最後の恋にしたい。もう、二度と、苦しい恋はしたくない」
「俺も同じだ。ごめんな、こんなおっさんに掴まって」
「だから、おっさんって何回も言わなくていいから」
泣きながら、笑う涼太。
「真生が泣くから、僕まで」
文句を言いながら、再び、彼の口唇が重なってきてーー。
今度は、お互い離したくなくて、何度も何度も、角度を変えて、柔らかなその感触を堪能した。
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