43 / 58
葵の情愛
葵は、俺の中に二回、吐精している。
それでも、彼のは全く衰えず、硬度を保ったまま、グニュッグニュッと、粘着性の音を立てながら腰を打ち付けている。
夕方は、一度、俺の中で精を吐き出して、それですんなり離してくれた。
葵の後ろに隠れて、リビングに戻ると、相原たちは、
「仲直りしたんだ、良かった」
変な勘ぐりもせず、そんな事を口にしていた。
恥かしくて顔も上げられない俺に対し、葵は普段通り接していた。
相原たちが先に帰り、お袋が、家に帰ってもどうせ一人でしょう。泊まっていったら?と余計な事を言いだして。
蓮が寝付くなり、待ってましたとばかりに、布団の中に潜り込んできて、あっという間に服を剥ぎ取られた。
「真生、迎と別れなくてもいいから、俺と付き合ってよ。体の相性も最高だし・・・。付き合うって言えば、これで終わりにしてやる」
葵が与えてくれる快楽に、頭の中まで痺れて、何も考えられなくなっていた。
だから、悪魔のような囁きに思わず頷いてしまった。
――涼太、ごめん・・・
お前を裏切った・・・
悔し涙だろうか、一筋の涙が頬を伝う。
「愛してるよ、真生」
葵は、こめかみに、頬に、優しく口付けを降らせた。
ぞくっとするほど、その表情は色っぽく、眉間に皺を寄せ、もう、限界がちかいようだった。
彼が望む答えを目でせがまれた。
ともだちにシェアしよう!