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後悔と後ろめたさと
「あ、あの・・・」
何で、バレてんだ、涼太の事。
「そりゃあ、迎さんのあの慌てようをを見たら、分かる人はピンときます。会社の方には連絡しておきましたから」
ますます涼太と目が合わせられなくなっているような・・・。
「熱がかなり高い様なので、念の為、病院に行った方がいいと思いますよ。迎さん、彼氏さんの事送ってあげたら」
「あっ、は、はい・・・でも、仕事がまだ・・・」
「心配で、手に何もつかないくせに」
涼太のヤツ、顔を真っ赤にしていた。ほんと、可愛い。
「車、近くに持ってきます」
そう言うと、涼太は急ぎ足で保健室から出ていった。
車といえば、会社の車、置きっぱなしだった。
「あの、車・・・」
「電話したあと、会社の方が取りに来ましたよ。こちらにも、顔を出していかれて、落ち着いたら電話するように、そう言ってましたよ」
「そうですか。何から何まですみません」
頭を下げると、保健室の先生は、窓際に置かれた机に戻って行った。
枕元に置いてあった、財布と携帯を手に取り、急いで、会社に連絡を入れた。
『仕事の事は心配しなくて大丈夫ですよ。蓮くんには、佐田さんしかいないんですから、明日一日しっかり体を休めて、また、明後日からお願いします」
社長の奥さんは、余計な事は聞かず、底抜けに明るく接してくれた。
蓮をどうするか悩んでいると、涼太が戻って来た。
「蓮くんの面倒は僕がみるよ。幼稚園に先に寄って、蓮くん連れてこよう。病院は真生一人でも大丈夫でしょう」
「あぁ、助かるよ」
まだふらつく体を涼太に支えて貰い、何とかベットから起き上がる事が出来た。
「色々お世話になりました」
保健室の先生にお礼を述べて、頭を深く下げた。
「いつでもどうぞ」
「いやぁ、それは・・・」
先生は、冗談ですよとにこやかに笑っていた。
涼太の周囲の人たち、みんないい人ばかりで、なんだか羨ましい。
幼稚園に電話して事情を説明し、涼太に代わりに迎えに行って貰った。そうしないと、引き渡して貰えないから。
蓮は、大好きな涼太に迎えに行って貰ってご機嫌だ。
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