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有言実行の彼

息子の事はすっかり頭から消え、涼太が与えてくれる快楽にただ溺れた。 彼の前では、パパじゃなく、ただの一人の男ーー。 「昨晩から数えて、中に出すの、これで六回目・・・宮尾さんに勝ったね」 涼太は勝ち誇ったように、喜悦の笑みを浮かべた。 「出すよ」 「・・・あ、あぁぁ・・・んーー!!」 ぐりぐりと奥を穿ち、ドクドクと熱く脈打つ飛沫を腹の中に放った。 まだ、硬度を保っている涼太の雄がずるりと抜け落ち、おびただしい量の精液がパタパタと零れ落ち、内股を伝い、シーツを濡らしていった。 「真生、愛してる」 ぎゅっと抱き締めてくれて、羽の様に優しいキスを、額や頬に降らせてくれた。 「パパ・・・?りょうにいに・・・?」 蓮の声がしてきて、慌てて、涼太から離れようとしたが、離してくれなかった。 「なんではだか!?おねつあるの?あしぇ、いっぱい」 「蓮くんのパパと仲良くしていたんだよ。蓮くんは、パパとりょうにいにが、仲悪いの嫌でしょう!?」 「うん!」 蓮はすっかり涼太の言いなりだ。 それも、そう。餌付けして、手懐けたんだから。 「蓮くん、少し目を閉じてくれる?りょうにいにと、10まで数えようか!?」 「はぁ~い」 い~ち、に~い・・・。 二人が声を合わせ、数を数え始めた。 その間、涼太が、俺の体を抱き上げて、風呂場まで運んでくれた。 抱き潰すまで抱きたいーーまさに、有言実行。 パパなのに、こんなにも愛されていいんだろうか。

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