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※5
「んっ、濃厚ですね。もしかしてオナニーしてなかったんですか?」
その言葉を聞いて涼太は目をウルウルさせ、子供のようにわっと泣き出した。
「しょうがないだろ! お前と別れてから、ずっとインポだったんだよ!! 自分でオナってもフニャフニャで、恥ずかしくて……京一と扱き合いをしてからは誰ともエロいことしてないし、出来なかったんだよ!! 全部、全部、お前のせいだ!!」
京一は涼太の額や瞼、頬に軽くキスをしながら機嫌よく笑う。
「そっか。それは良かった。少しは反省してくれたんですね」
「……何?」
パチパチと瞬きを繰り返し呆けている涼太の首筋に舌を這 わせ、たっぷり濡らしてから歯を突き立てる。
「ひっ!?」
皮膚が裂けたのだろうか? 首筋が燃えるように熱くなっていく。
京一は、いきなり首を噛まれた事に驚き怯える涼太の姿を目に、恍惚とした表情を浮かべる。
「これで貴方も少しは分かったでしょ? 恋人にほっとかれた挙げ句、捨てられた俺の気持ちが」
その言葉を聞いて涼太は、自分が京一に別れを告げた日の出来事を思い出した。
※
涼太は酷く落ち着きのない様子で生徒会室の窓から見える中庭を眺めていた。視線の先には仲睦まじい様子の転校生と副会長の姿。
二人を見つめるその目には嫉妬の炎がメラメラと燃えていた。
「涼太さん、いい加減に仕事しないと富田 委員長達に怒られちゃいますよ」
京一は困り顔で涼太の目の前に温かい紅茶を出した。
すると涼太は苛立ちをぶつけるように思い切り京一の頬を張った。
「うるせえっ! てめぇは黙ってろ!! クソッ! 他の連中に負けてたまるか。絶対あいつを俺のものにするんだ」
そうしてティーカップを床に叩き付け、呆然としたままの京一を置いて乱暴に生徒会室の扉を閉めて廊下へと出て行ってしまった。
夜、京一は涼太のいる部屋へ押しかけた。
涼太は鳴り続けるチャイムにうんざりとしていたので追い返すつもりだった。
しかし、扉を開けた際に目に飛び込んできた彼はあまりにも思いつめた顔をしているので、しぶしぶ部屋へと招き入れた。
「あの、涼太さん。今日隣にいた子って……転校生ですよね?」
大きく舌打ちを一つする。
涼太は京一に背を向けて、そのままベッドに寝転んだ。
「そうだよ。あー……俺、あいつと付き合うことになったから、京一もういらない。バイバイ」
至極面倒くさそうに、あっさりとした別れの言葉を告げる。
「な、何言ってるんですか!? 涼太さ……」
訳が分からないと京一が言おうとする前に、枕が飛んできて顔にぶつけられる。
「俺に口答えすんな!! お前うざいんだよ! さっさと消えろ!!」
そうして涼太がギッと睨み付けると京一は頭を垂れて、トボトボと扉の前まで歩いて行った。
「…………分かりました。さようなら、涼太さん」
あまりにも悲痛な横顔だった。
なぜか背筋が凍りつくほど恐ろしいものに思えて、涼太は咄嗟に京一を引き留めようとしたが、それは叶わなかった。
※
「涼太さんって本当に横暴で傲慢で我が儘で最低だ。でも、そんな貴方の事が好きだから、捨てられた事が悔しかった。俺から貴方を奪った転校生が憎らしかった。だから、ずっと復讐する日を夢見ていたんです」
京一は、言葉を失い人形のように身を投げる涼太の耳元でそっと囁く。
「貴方は俺のネコになるんだ。ずうっと俺だけを見つめる可愛いネコに」
涼太の首に赤い首輪がパチンと可愛らしい音をさせて付けられる。
「京一、俺は……」
「大丈夫です。酷い事はしません。ただ……高校で俺をコケにした分と、さっき男に体を触らせたお仕置きをするだけです」
――京一は涼太の両胸にピンクのローターをテープで貼り付けた。
長時間刺激を与えられ続けたせいか乳首は腫れ上がり、まるで熟れた苺のようだった。
そんな涼太の頭には黒い猫耳のカチューシャを付けられ、アナルには同色のフサフサとした尻尾が生やされていた。尻尾といっても、その動きはうねうねとしていてまるでタコやイカといった軟体動物の触手が激しく蠢 いてるようだった。バイブにファーが付いていて、体内の奥深くに入れると猫の尻尾そっくりに見えるようになっているのだ。
バイブはアナルの中を縦横無尽に運動し、敏感な前立腺を責める。だが、涼太はその快楽から逃れられなかった。
両手に手錠をかけられていて手錠を繋ぐ鎖には縄が結ばれ、それはベッドヘッドに括り付けられていたからだ。それにもかかわらず、射精ができないようにとペニスには赤いリボンが結ばれている。どんなにイキたくてもイケないまま延々と快楽を味合わなくてはならない責め苦。
猫のように四つん這いの体勢にされた涼太の腹の下には水溜まりができていた。
「イキたい、イキたいよぉ。京一ぃ……ふぇっ、触って、触ってよ!」
一人放置され、温もりを与えられないというあんまりな仕打ちに涼太は鼻をスンスンさせながら、甘えた声で鳴く。
京一のペニスだってそそり立ちパンパンに張りつめて愛液を流しているというのに、彼は化粧台の前に置かれていた椅子に足を組んで座っているだけ。愉 しそうに涼太の乱れる姿を眺めながらクスクス笑って手元のリモコンを操作する。
「最初に言ったでしょ? お仕置きしなきゃって。触られないまま空イキするか、潮を噴くまで許してあげません」
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