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「らめ! やあっ、弱くしないでぇ!! もうっ、苦し、苦しいのぉ!! ひあぁ!?」  手の中にバイブのリモコンをゆっくり弱へ下げたり、強へ上げてみたりとランダムに度合いを変化させる。その度に涼太は腰を上下左右に振り、それに合わせて黒いファーがふわふわとはためかせる。京一は涼太の姿に気分を良くしいっそう笑みを深めた。 「そんな、できない。できないよぉ……ひぎゃあああん!!」  京一はスイッチを一気に強にした。  涼太の口から唾液がだらりと零れ落ち、手錠が擦れ合う耳障りの悪い金属音を消してしまうほどに獣じみた悲鳴を上がる。頭がおかしくなってしまいそうなほどの強い快楽から逃れようと腰がベッドの上で激しく踊り出し、何度も何度も足先はベッドを蹴り上げてシーツをグシャグシャにしていった。  ようやく京一は椅子から立ち上がると、逃れる事のできない快楽に悶絶する涼太の姿を見下ろした。 「涼太さん。人の言うことを聞けない悪い子は嫌いなんです。だから、このまま貴方を置いて他の人のところへ行っても良いですか?」  その言葉は靄がかかって判断力の鈍った涼太の頭の中にも、すっと入ってきた。彼は赤く純血した目に涙を浮かべながら京一を睨み付けた。 「行きたいなら行けばいいだろ!! 俺がそうしたように、お前も勝手にすればいい!! ひっく……もう、嫌だ。行けよ! 俺の事なんて放って、さっさとどっか行っちまえ!!」  京一はリモコンの電源を切ると床に投げ捨てて強引に涼太の顎を掴んで、自分の方へと顔を向かせる。 「本当に、そう思ってるの? 俺が他の人のところへ行っても涼太さんは、どうでもいいの? なあ、俺のこと欲しいって、どっか行くなって、引き止めてみろよ」  ……もう駄目だった。何もかもが堪らなかった。  涼太は震える唇で、胸の中に眠っていた言葉を一つ一つ吐露した。 「ごめんなさい、浮気なんかして。京一にいっぱい酷い事して……ねえ、お願いだから許して。本当はずっと後悔してた。お前がどれだけ大切かどれだけ必要な存在か、失ってから思い知らされたんだ。二度と会えないって聞いた時は胸が張り裂けそうだったよ。……もう、他の人のところに行かないから俺を一人にしないで。京一が俺以外の人に触るなんて嫌だ。……俺の事をもう一度恋人にして……京一だけのものだって体に、心に、教えて」  京一は縄と手錠を手早く外し、涼太の体を正面から抱き締めた。額をコツンと合わせて両頬に手を添える。 「その言葉をずっと待ってました。お仕置きはまた後日にします……涼太さん。もう貴方を誰にも渡さないし、触らせない。貴方は、俺だけのものだ」  シュルッという軽やかな衣擦れの音をさせて赤いリボンが外される。 「っ、やっ!? んうう!! あっ、ふぁ、ああ……」  瞬間、限界まで我慢させられていたペニスが勢いよく白濁色の体液を撒き散らした。涼太は自分の腹や顔、京一の体に精液を飛ばしながら、京一の首に腕を回してすすり泣いた。  京一は涼太の尻尾を引っ張り出し猫耳カチューシャと一緒に放り投げるて京一を仰向けにする。太腿の裏に手を射し込んで足を大きく開脚させて彼のアナルを凝視した。  蕾は中のトロトロに蕩けた生々しい肉を見せつけるようにハクハクと呼吸をし、解す際に使用したローションを涎のように垂らして尻をしとどに濡らしていた。そこはもう排泄器官などではなく、男を淫らに誘う蜜壺と化していた。 「っ! 涼太さん……くうっ!!」  京一は自身のそそり立つペニスを涼太の下の口に擦り付け、蜜をたっぷりペニスの先端に絡ませてから、慎重にゆっくり圧をかけながら挿入した。  ニ人は灼熱の炎に焼かれるような熱さを感じながら、互いの体を強く抱き締めた。  体中を巡る凄まじい快感が治まるのをジッと待ち、やがてどちらからもなく息を吐いた。 「んっ。京一の固くて、太くて、大きいのでお腹いっぱい、だよぉ。はあっ、ビクビクしてぅ……」  そう言って涼太は愛おしそうに自分の腹を(さす)ってみせた。 「はあっ、涼太さんの中、すっごい熱くてトロトロ。俺の事、ぎゅうぎゅうして離さないようにしてる。可愛い、可愛いよ」  ニ人は見つめ合い、どちらからともなく自然と唇を重ね合わせ互いの唾液を交換しながら、ユルユルと腰を揺らし始めた。  涼太のアナルの中でローションと京一の体液がグチュグチュと混ざり合う卑猥な音、パチュパチュと肌が合わさりベッドが軋む音、互いの熱い吐息と睦言が、まるで一つの音楽のように奏でられる。 「あっ、ちゅう、ちゅうするの気持ちいい。京一のおちんちん、好きぃ……やっ、やだっ!? 中で暴れないでぇ!! そんな、乱暴にしちゃ、やなのぉ! んっ、や、優しく、してぇ。あん、はあ、んちゅ」  京一は涼太の首に腕を回し、可愛らしくおねだりをした。 「ん、むちゅっ、涼太さんは、ゆっくりする方が良いの? ……うっ! っ、これどう?」  京一は愛らしく自分に懇願する涼太の要望に応えようと、胸に付いていたローターを慎重に外してやると右の乳首は指先で撫でるようにして捏ね回し、左の乳首は労わるように舌で舐めしゃぶり始めた。  また腰は入れて出してと前後運動するものから、こりこりとしたシコリに自身をグッグッと押し付けてはゆっくりと円を描く動作へと変えた。 「はううっ……ん。それ、きもちいい。スッゴくいいのぉ!! ふっ、あうん。京一ぃ、すきぃ、んにゅ、大好き、だよぉ」  涼太は、はふはふと忙しなく呼吸をしながら京一の頭を掻き抱くと柔らかい耳朶を()んだり、耳の中を舌でクチュクチュと悪戯にいじった。

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