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水曜日 午後十一時
神様から転生して人間になった現社畜x兎から転生して人間になった人兎
人間の時はほとんど食べないのに、うさぎになるとサラダはおいしかった。サクサクと小さな音を立てて忙しなく食べる俺を神様がベッドの上から見てる。
満足いくまで食べて、後ろ足だけで立って見せると、はっとしてスマホを掴んで何枚も写真を撮られた。
俺の最大のチャームポイントはふわっふわのお尻とまあるい尻尾。
くるっと向きを変えてお尻を見せ尻尾を振ると「うわぁ~」と声が聞こえた。
そうだよな、あの時はすぐにたき火に飛び込んで毛皮も燃えてしまったから、見せる機会もなかったんだ。
時々振りむいたり、背を向けたまま立ち上がってひとしきりアピールした後、ベッドに駆け寄った。
優しい掌がすぐに俺を持ち上げて腹の上に載せてくれる。お尻が好きみたいだからくるっと向きを変えて、大きく開脚して腹に跨りながら、彼の部屋着のズボンの上に前肢をのせて尻尾を振る。人差し指でひこひこする尻尾つつかれると、何だかくすぐったくて変な気分になってきた。
「どこがいい?猫みたいに喉の下?せなか?もしかして尻尾の付け根?」
彼の手が少しずつ移動して俺のお尻に来た。ぽんぽんぽん、と叩かれる反射的に転がってしまう。
その様子にケラケラ笑う彼の目がすこしずつ潤んでくる。
時計は間もなく24時、日付が変わる。
あくびをしながらシャワー室に向かった彼が扉を閉めるのを確認し、俺は人間に戻った。服は当然着ていない。
さて、恩返しはこれからだ。
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