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第7話

「……、俺はアキラが好きなんだ、身体だけじゃない、心も全部、だからそんな言い方しないでくれ」 身体が欲しいんだろ?というような言い方のアキラに優しく訂正する。 「…ふーん、でもカラダは素直だな」 そう微笑み、寄り添ってズボンの上からみずきのにわかに反応している前に触れてからかうアキラ。 「っすまない、どうしても…」 素肌を晒すアキラを見ると反応してしまう。 アキラに触れられさらにドキッとしながら、両手でアキラの肩を押し、身体を離して、みずきは謝る。 「ん?」 「情けない」 アキラにカラダだけが好きなんだと思わせたくないから、極力冷静でいたいのに… すぐ、ドキドキして、気持ちを帯びてしまう。 身体目当て、そう思われても仕方ないから… 「なにが?」 よく読めなくて首を傾げる。 「こんな、だけど…本当に身体目的じゃないから、信じてほしい」 「はは、何言い出すのかと思ったらそんなこと、別にどっちだっていいよ」 「アキラ…」 「最終的にはこの身体が好きなのには変わりないんだろ?」 BLAV撮影所BOUSの経験から、『全部好きだから』『愛してる』とか言葉ではなんとでも言える。 オレがやりたくないって言ったところで、無視されるだけだった。 結局は身体が目的な奴ばかり、まだ付き合ってとか言ってくる奴は丁寧な方、BOUSなら『ヤらせろ』から始まるから。 だからみずきは、BOUSの中では不思議な存在だった、攻役やっててフリーで身体求めてこない奴は殆どいなかったから。

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