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第2話
「大丈夫です。ちゃんと中も白のパンティでかわいくしてるんで」
最近のメンズランジェリーは、アレを収めるスペースを十分取りながらも可愛らしいデザインのものが増えてきた。万が一見えてもいいように高槻は白にフリル付きのかわいらしいランジェリーを合わせてきている。
なんなら婦長にも見て貰いたいくらいかわいい。
「うちはいかがわしい店ではありません。ナースがパンツを見せてどうするんですか! 見えないように気遣うのが当たり前です」
「ええー……」
本当に見せてもいいくらいかわいいのに。高槻は残念に思いながらもロッカールームに向かう。女性の格好を好む高槻だが、心は男だ。性的な対象は男になるのだが、この病院では男性用のロッカールームに配されている。
すれ違う患者たちに「かわいいね」と声を掛けて貰い、嬉しくなって手を振っているとドクター用の仮眠室から出てきた阿良々木に呼び止められた。阿良々木は若手のホープと言われている人物で、三十を超えたばかりの堅物だ。
仕事に厳しく、見た目は格好いいのにナースたちからは煙たがられている。
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