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第61話
広瀬もコーヒーを口にし、話を続けた。
広瀬は堀口たちの組織を調べることを忍沼に依頼した。だが、それが悪かったのだろう。忍沼は堀口たちに襲われ大けがを負うはめになった。
そして、広瀬が元村融とともに、堀口を追っていた時、電話がかかってきたのだ。
その声は警察庁の研究所に勤務し、広瀬が白猫と呼んでいた菊池だった。
広瀬は説明した。「後から、頭の整理をして、思い出したんです。菊池は、俺の居場所を聞いてきました。それから、堀口を撃てと指示してきました。邪魔をする人間がいたら排除しろとも」
不思議と彼の指示を受けることに違和感はなかった。従っているという意識さえもない。まるで自分の意思のように、菊池の言葉通り広瀬は動いた。
東城は、菊池のことを直接は知らない。広瀬の話だけだ。白猫とあだ名をつけていた。得体のしれない、薄気味悪い男だ。
「菊池は、お前をコントロールしているのか?子どもの頃に、お前の記憶を操作して、催眠術みたいなものをかけたのか?お前が言うことを聞くようななにかをしたのか?」と東城は聞いた。
「そうだと、思います。そんなことが可能なら、ですけど」
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