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第72話
そして東城は広瀬用に数着の服を買った。店員の読み通り気前よく服だけでなく靴や小物も買っている。
広瀬は試着した服のままで、店員にタグを切ってもらった。
東城が、ビューレンが買ってくれた服を、店員に依頼して処分しそうになったのを広瀬はとめた。ほとんど着ていないのにもったいないだろう。
東城は、ほかの男が買った服が目の前にあるのは精神衛生上、とかなんとかあってないような理屈をこねていたが、広瀬は服は服ですから、といって彼から自分の服を取り返した。
その後もショッピングモール内の店を回り必要なものを買いそろえてた。
それから、ショッピングモールに併設しているスーパーマーケットの食品売り場に行った。
大きなカートを押すのは東城にまかせて、広瀬はほぼ手あたり次第、食べ物を積んで回る。
簡単に食べられそうな冷凍食品やパン、レトルト、フルーツだ。
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