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第6話
部屋に帰ってテレビを点けると、昨日の花火大会の模様がパッと映った。
そこには、浴衣姿の人達がたくさん映り、屋台で買ったわたあめを頬張る子供達も映し出され、昨日の花火大会は大盛況で幕を閉じた事をテレビで知った。
そして……。
《ピューーーーー……ドドーーーーンッ……》
満開に咲く花火が昨夜聞いた音を立てながら夜空へと光散り、その音を聞いた瞬間、教士の目から涙が溢れた。
「なんで……っ」
《ピューーーーー…ドドドドドーーーッ》
そして、心が疼いた。それは、今まで味わった事がない痛みで、キリキリとキリキリと痛い……。
「なつき……」
なつきの事を想うとその痛みは更に増して行き、自分でも抑えられない。
それに、身体さえも疼いて行く。
「なつき……なつ…き……っ」
あんなにも激しくたくさん抱かれたはずなのに、身体が花火の音を聞いて反応してしまう。
「んっ…なつき……なつき……」
教士はベッドに座ると下肢を開き、この部屋でした事も無かった自性行為を始め、ただ、ひたすらに手を動かした。
花火の音で心が疼く、そして、身体さえも……。
教士はなつきにされた事を想像しながら手を動かし、泣きながら、何度も何度もなつきの名前を呼んだのだった。
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