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第12話

佐倉と並んで学食のメニューを眺める。 安くて量も多くて学校とバイトの往復ばかりの貧乏学生には有り難い。 同じ様な学生達は、カレーだのハンバーグ定食だのボリューム満点な物を選んでは学食内にまた1人消えていく。 「昼何食うかな」 「…」 「佐倉? 今日も暑いな。 バテるからちゃんと飯食おうな」 「うん」 夏が苦手な佐倉は暑くなってくると食欲が落ちる。 それだけならまだしも酷いと吐いてしまったりするから心配だ。 昔は、こんなじゃなかったのに。 ボーっとしだす佐倉。 “何”を考えてるいるのか、冬真は知っている。 「佐倉」 佐倉の目の前を手の平で覆い隠した。  「…、…」 「目に見えるものだけに囚われるな」 その言葉に佐倉は息をした。 「…………ごめん。 ありがとう…」 「良いよ。 昼飯は学食の冷やし中華にすっか。 佐倉好きだろ。 トマトは俺が食ってやる」 「うん。 ありがとう」 この言葉は魔法の言葉だ。 1番嫌いで1番良く効く。 目に見えるものだけに囚われるな 目に見えないものの方が大切な時もある 目に見える 見えない 大切なのはなんだ あぁ、むかつく位天気が良い。

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