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《隠しごと…》

それから… 1時間が過ぎ、夜23時半…。 時間通りに、何も知らず…みずきは帰ってくる。 荷物を置いて、寝室にいるであろうアキラの元へ一番に足を進める… この時間になると、アキラは寝ている事もあるので、いつものように顔を見に傍へ行き… (…ただいま…アキラ) アキラを起こさないよう、声を出さず囁いて… 顔が髪で隠れて見えなかったので、そっと髪を避けようとアキラの頬に触れるみずき… すると、アキラは…ビクッ!と身体を震わせて… 「っ嫌、だ…ッ」 ぱしっとみずきの手を払い退ける。 「…!?…アキラ?」 はじめて見せるアキラの反応に驚くみずき。 「あ…みずき」 無意識に出てしまった言葉… 瞬きしながらみずきを確認するアキラ。 「どうした?」 心配そうな顔で聞く… 「…ううん、夢…見てただけ…」 そう答えて起き上がり… 「おかえり…」 呆然とするみずきに、ぎゅっと抱きつく… 薄暗い寝室… 「…ただいま…」 いつもは見せないアキラの行動に戸惑いながらも、しっかり抱きしめかえすみずき。 アキラの身体が微かに震えているのに気がつく… 「…アキラ、熱が…」 首筋に触れて言葉を出す。 「…今日、発作が起こって…」 ぽつりと言うアキラ。 「え!?」 驚くみずき… 「でも、すぐ薬飲んだから平気…熱は、そのせいだから…」 抱きついたままそれだけ伝える。 「アキラ…発作、…つらかったな、傍に居てやれなくてごめん…」 アキラの言葉を信じ背を撫でながら… 優しく囁くみずき。 「…ううん、」 首を横に振るだけのアキラ…。 「さ、横になって…しっかり休まないと…熱測ろうか?」 アキラを布団に寝させながら聞く… 「ううん、いい…ありがと…」 発作のせいか、声に力がないアキラ…心配になってくる。 「何か飲むか?」 「いい…風呂沸いてるから入ってきな、お疲れ」 アキラはみずきの手に触れて言う。 「…あぁ、すぐ戻るから…」 みずきはアキラの様子を心配しながらも…一度、傍を離れる。

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