22 / 144

第22話

「アリガト…」 せめて何か礼がしたい… アキラはポツリと囁くと… みずきの背中に手を回し…抱きしめるように身体を密着させる。 「っ!ア、アキラ!?」 みずきは驚いてアキラの腰の辺りを押して、少し身体を離す… ここ最近アキラと身体を接触させていなかったので、そんなことをされると…火照った身体が抑えられなくなりそうで、かなり焦ってしまうみずき。 「あたたかい…」 アキラの囁く声… それまでも神経を刺激する。 でも、その言葉を聞くと…突き放すわけにもいかなくて… しかし身体は素直に反応してしまい… 「っ…すまん、アキラ、これ以上は…」 みずきはそう謝って、アキラの抱擁から逃れ、ベッドサイドへ座る。 紅潮した顔を片手で覆い隠しながら… もう片方の手で、熱を持ってしまった秘部を抑える。 大きく息をついて、冷静さを取り戻そうとする。 「みずき…」 背を向けてしまったみずきを静かに呼ぶ。 「謝らなくても…いいから」 謝らないといけないのは、自分の方… 「アキラ…」 すっと近づくアキラ。 情けないな、という顔のみずきに… 「いいよ…オレがイかせてあげる…」 後ろからみずきの頬にキスを落としながら色っぽく囁く… 「ッ、アキラ!?」 そんなアキラの言葉に… 熱く猛るものを抑えきれないみずき。 アキラは、まだ驚いているみずきの身体へ優しく触れ… 名前を囁きながら床に降りる。 ベッドサイドに座ったまま… そこを抑えているみずきの手に… そっと指を重ね… 「手…」 避けて、と上目遣いに言うアキラ。 「ちょ…アキラ、待ッ、本当に…」 滅多にないアキラからの奉仕… 驚きと嬉しさも手伝い、しどろもどろになってしまうみずき。 「いいから、」 ツンと怒ったようにいうアキラ。 「あぁ…すまない、ありがとう…」 驚きながらもアキラの厚意を素直に受け取る。 そっと気持ちを抑えつける手を避ける。

ともだちにシェアしよう!