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第34話

「…ゴメン、」 やはり短く謝ってくるアキラ。 「もう、謝らなくていい…」 アキラを抱き上げながら、優しく囁くみずき。 「……っ、」 小刻みに震えるアキラの身体を心配しながら…ソファに横にさせる…。 まだ息遣いが苦しそうなアキラ、みずきは素早く暖房をつけ、タオルでアキラの顔と髪を拭いてやる。 「寒いか?…すぐ温かくなるからな…」 かいがいしく世話をするみずきに…アキラは息をつき… 「…みずき、」 ぽつりと呼ぶ… 「ん?」 「今日の、事…話すから…」 ゆっくりみずきにすがりながら起き上がる。 「今は、いいから…休んで、」 色々気になるが、今でなくていい…と本心で思うみずきだが… 「…ううん、オレ…こんな格好、だけど、レイプは…されてない、から…発作、起こしたけど逃げ切れたんだ…」 アキラはかすれた声で無理矢理伝える。 「…そうか…もう、わかったから…」 みずきは、頷き、痛々しいアキラを優しく抱き寄せる。 アキラの言葉を信じ、体調回復させたい為、今はそれ以上は聞かないようにする。 しかし、アキラは… 「オレ…シャワー浴びたいから…」 そう、ぽつりと呟く… 「えッ!?無理だ、そんな身体で…」 無茶なアキラの訴えに驚き止めるが… 「シャワーだけ…髪とか汚れて気持ち悪いから」 どうしても行きたいらしいアキラ… 「じゃ、俺がついているから…」 みずきは状態の悪いアキラをほっておけなくて言うが… 「いい、一人でいける…」 アキラは拒否。 「アキラ…!?」 困って名前を呼ぶみずきに…

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