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《確信》
翌朝…
みずきが目を覚ましたのは、それでも7時…
今日の仕事をキャンセルして、アキラの為に粥を作っている。
まだ眠り続けたままのアキラ…
心配だけれど、無理矢理起こす訳にもいかず、もどかしく過ごしていると…
10時を過ぎて、ようやくアキラの瞳が開く…。
「アキラ…気がついたか?おはよう」
近くにいたみずきが労るように声をかける。
「……みずき、今…何時?」
「あぁ、10時7分だ」
アキラの言葉に直ぐ答える。
「10時…えっ、みずき仕事は?」
それを聞いて驚く。
「休みをとった、とてもアキラを置いていけなかったから…」
当然のように優しくいうみずきだったが…
「そッ、駄目だ…夜間は?」
アキラは慌てて身体を少し起こして聞く…
「…え?」
「まだ断ってないなら仕事行って、オレ、もう平気だから、これ以上みずきに迷惑かけたくないんだ、頼むから行って!」
アキラはそう言うが…
「め、迷惑なんか…」
まだ明らかに顔色も悪いし…大丈夫とは言い難いアキラ…
しかし…
「頼む、オレも困るから…お願い、仕事行って…な、みずき…」
なぜか頼むようにみずきを仕事へ行かせようとする。
「…?…わかった、夜は行くから…」
あまりの真剣な訴えに頷いてしまうみずき。
「…良かった…」
アキラはその言葉を聞いて、またパタっと布団へに沈み息をつく…
「……アキラ、病院に行かなくて大丈夫か?」
アキラの態度を不信に思うが…
聞くことが出来ず会話を続ける。
「大丈夫…」
短く頷く。
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