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第45話

恋人をつくる資格なんて…もう、なかったのに…。 心の内でひそかに想うアキラ… 「…そんなことはない、アキラのようないい人間は、他にいない…俺がそう思うんだから…」 みずきは瞳を見つめそう断言する。 「…そう?」 ふっと笑って聞くアキラ…。 演技が…上手くなっただけ… 10年BOUSで演技やってたから…。 「そうだ」 優しく頷いてくれるみずき。 「じゃ、そうかな」 微妙に頷いて笑う。 最後に、みずきとやりたい… あの撮影が、あれで終わりなんて嫌だ… でも、そうすれば…オレのヤケド…バレてしまう。 ……つまんないオレ。 4日前…卑怯な方法でSEXを断って… それでも… いつも通り接してくれるみずき… そんな彼の優しさを見ていたら… オレの方がツラくなる… 近くにいない方がいいんだ… オレひとりを見てくれるような優しい人間は必要ない…。 昔はそうだったんだから…。 アキラは静かに思って…話題をかえる…。 「なぁ、みずき…アルバムとか持ってる?」 気持ちを悟られないよう軽く聞く… 温かさをくれたみずきの記録を…心に止めて置きたくて… 「え?アルバム?写真の?」 唐突なアキラの言葉に戸惑いながら聞き返す。 「そ。ガキの頃の写真とか…持ってる?」 途中までは普通の… 幸せな家庭で育ってきたみずき… きっとあるだろうと確信して… アキラは返事を待つ… 「えぇと、あ、たしかあったか…でも押し入れの奥だな…」 思いだしながら呟く。 「見せてくれる?」 穏やかに頼む… 「あぁ。いいよ、少し待ってろ…出してくるから…」 みずきは早速とりにいく。

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