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第51話

「…!?」 その姿を、駐車場からはっきり見ることが出来たみずき。 「どこへ…?」 アキラが出掛ける様子を見て、気になり呟くが… まだ動かず見守る。 「…ッ!?」 しかし、状況は思わぬ展開をみせる。 アパートの斜め前に止められていた車の中から一人の男がアキラめがけて素早く走っていく姿がみずきの目に入る。 慌ててみずきも向かおうとするが、道路を渡るのに時間をとられてしまう。 同時刻… 部屋の鍵を閉めていたアキラの背後に、唐突にやってきた黒い影… そのままアキラの腕を掴み拘束する。 「なッ!?」 突然のことに動揺するアキラだが… 「よォ、捕まえたぜ、サクヤ。昨日のように逃げられちゃたまんねぇからな…」 ニヤっと笑って余裕で言う相手… 「ッ、お前はッ…」 襲ってきた相手は… 強姦撮影の時に居た、タツの仲間の一人だ… 確かカメラを持って撮っていた。 「ヤタってんだ、覚えとけ!」 えらそうに言いながら、アキラを強引に部屋へ押し入れる。 「ッ、離せッ!」 抵抗を試みるアキラだが、力の出ないアキラでは、とうていかなわない… 別れを誓った場所へ強制的に戻されたのだった… 「大人しくしろ、ったく」 か弱い抵抗をするアキラを入口すぐの床へ押し倒し、押さえ付けるヤタ。 「ッく、そ!」 このままじゃ…前と同じ、撮影を受ける羽目になる… そんなのは嫌だ、と必死になるが… ヤタの全体重で押さえられ… 身動きすら出来ない… ヤタはアキラを押さえたまま、片手でケータイを取りだし、かけている。 相手は、やはり…

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