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第52話

「…あ、タツさん、やっぱ逃げようとしたんで、今抑えてるッス、連れていきましょーか?」 タツへ連絡をするヤタ。 「ッ…」 「え、そうッスか、じゃこのまま抑えておくッス、早くきてください」 短いやりとりだが、アキラには内容が読めた。 「離せよッ!このッ」 タツ達はここに来る気だ… 「嫌だね、俺の役割だからな、もうすぐタツさんが来てくれる筈だから…大人しく待ってよーぜ」 抵抗して爪でひっかこうとするアキラを軽くあしらい… 口づけしようと顔を近づけてくるヤタ… 「…くッそ…」 こいつ一人のうちに逃げ出さないとタツたちが来たら…逃げれる可能性はなくなる。 そう思うが、話し方は馬鹿そうなヤタだが… しかし力は普通の人以上に強く…隙をまったくみせない。 流石はタツの仲間… 諦めたくはないアキラだが、こうなっては…絶望的に思わざるおえない。 追いうちをかけるようにヤタが言う… 「諦めろって、一、二時間ほど我慢しとけばいいんだ、無駄な抵抗するなつーの。手間かけさせやがって…」 ヤタが言い終わるのとほぼ同時にアパートのドアが勢いよく開く。 ――バンッ!! 『ッ!?』 その音に驚き振り向くヤタとアキラ。 「アキラッ!!」 走ってきたみずき。 息をつく間もなく状況をみてすぐ動く… 「そこを退けッ!」 アキラを抑え込んでいるヤタへ怒鳴り、そのまま胸ぐらを掴み手加減なしに殴りつける。 「ッてぇ!」 反動で吹っ飛ぶヤタ。 「なッ!み、…みずき!?」 かなり驚いているのはアキラ。 仕事に行ったハズのみずきが、なぜ居るのか… 「アキラ…大丈夫か?」 困惑するアキラを助け起こし、庇うようにヤタとの間に立つみずき。 「お前、なんで…」 目の前に立つ人物の存在に愕然としながら呟くが…

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