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第83話

その喜びと開放感、脱力感、そしてみずきに申し訳ないという気持ちから… ポロポロっと涙が零れるアキラ… 荒い息遣いの中… アキラはみずきに見られる前にすぐ涙を拭い… 「あり…がと、…ごめん、みずき…」 疲れきったようなアキラ… 声はかすれたまま… 呟くように謝る。 「アキラ、謝ることはない…」 顔を上げ首を振りながらなだめるみずきだが… アキラの色めいた声を聞いて、やはり本能的な興奮を隠しきれないみずき… 落ち着けようと、裸のアキラから目を逸らして長く息をつく。 しかし、アキラは…それを見て… 「……こんな、こんな身体でいいなら、好きにして…抱いていいから…それとも口で…」 「……っ」 信じられないくらい弱々しいアキラの言葉… 胸が締め付けられる思いのみずき… 縋るようなアキラへ瞳を重ね首を横に振る。 肉体的にも精神的にもギリギリの状態に追い込まれているのが痛いほどみずきに伝わる。 「アキラッ…」 みずきはぎゅっと右腕でアキラを抱きしめ… 「今は、傍にいてくれるだけでいい…身体と心を休めるんだ…」 優しい言葉… それでも… 何も返せない自分に… 胸が苦しくなるアキラ… 「みずき…」 瞳を重ね名前を呼ぶ… 「あぁ…大丈夫。髪を洗おうか?」 アキラからシャワーを受け取り、優しく言葉を続ける。 「…ウン…」 アキラはちいさく頷いてみずきに任せる。 髪をみずきに洗ってもらい、身体は自分で洗う。 そして浴室からでる二人…。

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