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第101話

「あと、血糖値が低いですね…朝は何も口にしていないでしょう?」 採血結果は嘘をつかない… 「うん」 「気をつけないと、低血糖状態では余計動く力が出ませんよ…」 優しく、叱咤するように話す健次。 「わかってるけど…今朝は、みずきが怪我して忘れてたから…ホントいつもは食べてます…な、みずき?」 健次に心配をかけたくないアキラ、言い訳としてみずきを巻き込む… 「え、あぁ…量は少ないけど…」 急に聞かれ少し慌てて答えるみずき。 「そうですか、まぁ、取りあえずアキラには点滴と食事を、鈴鹿さんも食事を出しますから、食べていって下さいね…」 にっこり笑って席を立つ健次。 「はい、ありがとうございます」 みずきだけ頷いて返事をする。 「あ、それと、アキラは、炎症が治まるまではここで療養しましょうね、原因もはっきりしませんし、経過も診たいので」 そっと言い足す。 「えっ?」 予想しなかった健次の言葉に聞き返してしまう。 「熱も続いているようですし、一度詳しく検査しておいた方がいいでしょう」 優しく語り入院を勧める。 「健次さん、オレは…」 入院を勧める健次に困惑して声を出すが… 「お薬が身体に合っていないのかもしれませんしね、しばらくの間は入院して、熱が引いてから持病の検査もしましょう。よろしくお願いします…」 そう頭を下げられると…強くはいい返せないアキラ。 「では、また来ますね…」 そう言って病室から出ていく健次。 「はい、ありがとうございます」 みずきは挨拶をして、しばらく見送って、再び椅子に座る。 不納得ぎみにうつむくアキラに… 「アキラ、病院ならタツたちが撮影に来ることはない…それに俺もアキラが入院して体調を回復してくれる方が安心できるから…」 優しく話し掛ける。 「…ずるい、」 ぽつりと呟くアキラ。 「えっ?」 「……健次さんと二人でオレをハメてさ…」 視線を斜め下に投げ… 拗ねたように言う。 なんとも言えないその表情に… 「いや…そういうつもりじゃ、すまない」 慌てて謝ってしまうみずき。 「ん、…いいけど、確かに、オレ、健次さんに心配かけてたし…ホント言うと、カラダ…発作起こりやすくなってるし、検査してもらおうと思ってたトコだから…」 アキラは頷いて…瞳を上げる。 「アキラ…」 「丁度よかったし、ここに来た時点で予想はしてた…」 入院まではさすがに思わなかったけど…

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