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第120話
「あいつは、お人好しだから一緒に住むこと、嫌とは言わないけど…あいつにはあいつの人生あるし、ずっと世話になる訳にもいかないから、人の手をかりなきゃならなくなったときは、ちゃんと施設とかも考えてるし…」
「アキラ…」
「健次さんも、そんなに心配しなくて大丈夫、まだ1人でも生活できるからさ…」
「それでも…」
「大丈夫、もう少しオレを信じて…健次さん」
そう瞳を重ね、健次に伝える。
「分かりました…しかし、ここも、いつでも頼ってきて下さい、無理だけはしないように…」
そう言われてしまうと、それ以上そのことは言えなくなる健次。
何でも1人でやってしまうアキラを気遣い、もう一度、言い聞かす。
「ん、ありがと…」
健次さんには、絶対迷惑はかけられない…
病気のことも…
BOUSのことも…
自分一人でなんとかする。
健次さんに…嘘をついてでも…
そう、頷き、微笑みながら…
心の内で思うアキラだった…。
《思惑の先に》終。
《それぞれの想い》に続く。
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