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第127話
「……」
ここで断ち切らなきゃ…同じことの繰り返し…
最後には傷つけてしまう。
「会ったって、何も出来ないんだぞ?」
自分に会いに来たってキスやSEXが出来るわけじゃない…
触ることだって禁止してる今、何の為にわざわざ会いにくるのか…
そう含め問うアキラ。
「それは…アキラに触りたいという気持ちは…好きだから、当然あるけれど…でも、それだけが全てじゃない…俺は、いつでもお前の傍に居たいから…アキラの姿を見ていたいし、話もしたい、俺の言っていることはおかしいだろうか…」
みずきは、逆にアキラに聞いてみる。
好きな人の傍に居たい…
それは普通の気持ちのはず。
「……」
アキラはその問いに、純粋な気持ちに…
答えることが出来ない。
「アキラ、会いに行く時は充分注意する…アキラに危険が及ばないように、何度も確認する。だから…会いに行ってもいいだろう?」
真剣に頼む。
「……」
(駄目だ…それを許したら…離れた意味がなくなる…)
心の中で拒否したアキラだが…
「アキラ…」
自分の欲を抑えてまで会いたいと言ってくれるみずき…
「……仕事、休みの時だけなら…」
ぽつりと答えた言葉…
冷たく拒否できなくて…
「アキラ…」
みずきは嬉しくて笑顔が零れる。
「…来るときは必ず電話くれよ!突然来られても困るから…」
喜ぶみずきを見てしまって、複雑な心境になり…
取り繕うように忠告する。
「あぁ、分かった」
しっかり頷く…
「まだ診てもらってないんだろ?行ってこいよ、診察!」
追い払うように急かしてしまう。
「うん…分かった」
みずきは、そんなアキラの言葉にも嬉しそうに頷き…
「また後で…」
そう付け加えて診察を受けに行くため、病室を出ていく…
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