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第132話

「……ダメか?」 みずきは控えめにそう確認してくるが… 誰も来る予定のない… オレの卒業式にみずきが…? 「……バカ!ダメに決まってんだろ!来てんのは親ばっかだぜ、悪目立ちするだろ!」 考えると、なんだか気恥ずかしくなって… 勢いよく言い返してしまうが… 「そうか…」 しゅん…と気落ちするみずきを見て… 「なんで…来たいんだよ?」 そう聞いてみる。 「アキラの卒業式、純粋に見たいと思ったから…」 「……来るにしても、お前スーツとか持ってんのか?それなりの格好しないとダメだから…」 「…そうか」 スーツなど持っていないみずき。 「だからいいって…」 親世代ばかり来るであろう卒業式に、普段着のみずきがきたらそれこそ悪目立ちだから… 「ここからどうやって学校までいくんだ?」 「少し遠いからタクシーかな」 首を傾げながら答える。 「俺がバイクで送ろうか?」 「ん…いいよ1人で行くから」 朝からそこまで世話かけれないし… 「そうか…なら、俺は学校の外で待っているから卒業式が終わったら会ってくれるか?」 会って卒業のお祝いをしたいみずき…控えめに頼んでみる…。 「…ん、いいけど…学校周辺で、怪しい雰囲気出してると警備員に捕まるかもよ」 会うくらいなら… 頷きながら、そうからかってみる。 「えっ、俺は怪しいだろうか…」 みずきは、自分の姿を見返しながら心配する。 「大丈夫だと思うけどな…」 真面目に心配するみずきがおかしくて、クスクス笑ってしまう。 「…よかった」 そんな様子を見て和む。 たとえ触れられなくとも、アキラの笑顔を見ることができるだけで… こんなにも、幸せな気持ちになれるのだから…。 だから… 少しでも、アキラに自分と一緒にいたいと思って貰えるよう…アキラを喜ばせてあげたい。 愛してもらえるように… 今からでも… そう、アキラと過ごせるこの瞬間を大切に想うみずきだった…。 《それぞれの想い》終。 《卒業》へ続く。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ここまで読んでくださった方ありがとうございます(^^)リアクションなど嬉しいです(^^) みずきはまっすぐアキラを愛していきたくて、アキラはどうにか傷つけないようみずきと別れたい…想いは重なることはなく… 物語は切なめに進んでおりますが… 最近体調も優れない為か、創作物に自信が持てない状態が続いております(^^;; リアクションやハートが悠希乃諒の創作活動を支えております、もし何かしら感じ取っていただけたら、ポチっと押してやっていただけたら幸いですm(__)m 次は卒業、季節外れな感じで申し訳ない(^^;;頑張って進めていきますね^ ^ありがとうございます。 悠希乃諒。

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