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第8話
「あの…」
「ん??」
「円山くんの本命って…国光くんですか?」
「は?」
国光くんは琢磨のことだ
「違うよ。琢磨とはそんなんじゃないよ」
「じゃあ…水橋くん?」
勘の鋭い子
「どうしたの?」
「いえ…ただ確認と言うか…」
これは認めた方がいいのか?それとも…
「確認?」
一歩彼女に詰め寄る
「ま…円山くん…?」
後退る彼女を更に追う。真っ赤に染まる頬を撫でる
「ねぇ。君も知ってるんじゃない?俺が女の子好きなの…」
「…っ…だって…最近…女の子の告白…断ってるって聞いたから…だから…」
壁際に彼女を追い詰め彼女の顔の横に手をつく。所謂壁ドンってやつだ
「これからは誠実になろうと思ったから断ってるだけだよ。ふふっ…顔真っ赤…可愛いね」
「うっ…わっ…私っ…ずっと円山くんのこと、好きで…あのっ…」
彼女の顎を指であげる
「で?」
「あのっ…」
「…」
やりすぎ?やっぱりバレたくない…夏南に知られて気持ち悪がられたら生きていけない…
「君…面白いよね…これまでの人とは違うタイプだ。俺と付き合ってみる?」
彼女と唇同士が触れあいそうな距離まで顔を寄せる
「どうする?」
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