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第9話

「…あの…お付き合い…したいです」 「そう…」 そのまま彼女を壁に押し付け頬に唇を落とす。 「っ…」 真っ赤に染まってるけど…何とも思わない。 そのまま首筋へ唇をずらしちろりと舌を這わす 「ん…」 「ここ…弱いの?」 「わか…ない…触られたことない…から」 「…誰とも経験ないの?」 「…はい…すいません…」 「はじめてを俺なんかに差し出しちゃっていいの?俺自分で言うのもなんだけどきっと君が思ってるような人じゃないよ?」 「円山くんがいいです」 「物好きだね。俺が同じ人に留まれないのも知ってるんでしょ?」 「…それでも…私は…」 体を離した俺を不思議そうに見上げるその人 「はぁ…だめだよ?そんなこと簡単に許したら…ごめんね。俺は出来ない。君のことを本当に思っている人に大切なものはあげて?噂で聞いていると思うけど俺には今好きな人がいるんだ。だから…ごめんね。からかっちゃってごめんね」 「からかった…?」 「ごめん」 「ひどい…」 「だから言ったでしょ?君が思っているような人じゃないって」 「…」 彼女は無言で立ち去っていった すぐにこのことは学校中に広がるのだろう 側にあった机に腰かける。 夏南の耳にも入るかな?そしたらまた叱ってくれる?それとも呆れて離れていく? 俺こんなに臆病だったっけ?わからない…

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