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第15話

「琢磨ー」 「あ?」 「俺たち…」 琢磨がふっと笑った 「おめーら遅いんだよ。ったく…二人に挟まれた俺の気持ち考えろよ。んまっ何にしても良かったな」 夏南の頭をポンポン叩きながら俺に笑顔を向ける 「ありがと」 それから俺たちの交際は順調だった。 夏南のバイトのときはバイト先まで送り迎えをし学校がないときは制服デートしてみたりお家デートしてみたり。 付き合いはじめて知る夏南の顔もたくさん見つけて幸せだった。 でも好きすぎるから手を出せないでいた。 抱き締めることは愚か手を繋ぐことでさえ緊張して出来ない。 付き合い出す前は冗談に抱きついたりできてたのに… 「りーくん?どしたの?」 そんな可愛い顔にぐっと息を飲んだのは何度目だろう… だめ…可愛すぎ…

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