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第16話
夏南side
付き合いはじめて一ヶ月余りが過ぎた。
すごく幸せですごく楽しい。
でも…もっと…触れたい…だけどりーくんは手さえ繋いでくれない…
少し手が当たっただけでもすごい勢いで手を引っ込めてしまう…
やっぱり…女の子がいいのかな?
「たーくん…」
「ん?」
「俺…りーくんにあまり好かれてないのかな?」
不安でバイトの休憩中にたーくんに相談した
「は?どこをどう見たらそうなる?」
「あ…あのねっ…りーくん付き合いはじめてから手も繋いでくれないし抱き締めてもくれないの…やっぱり…女の子がいいのかな?」
「あぁ…そゆこと…」
「だってこれまでの彼女さんたちは直ぐに手も繋いでるの見たことあるし…せ…せっくす…だって全員としてきたんでしょ?交際期間が一ヶ月位の子とも…」
「…そうだなぁ…うん…」
「やっぱり…男なんて…嫌だって…付き合ってみてわかったのかな?」
「…あのさ…それ璃人本人に言ったことある?」
「ないっ!言えないよぉ…嫌われたらどうしよぉって思ったら…」
「話してみな。そしたら理由直ぐにわかるよ。明日璃人ん家に行くんでしょ?」
「うん。明日ご飯作ってもらってお泊まりなの」
「うん。聞いてみなよ。夏南が心配するようなことないはずだから」
「でもっ…」
「大丈夫。大丈夫だよ。ね?」
たーくんが大きな手で撫でてくれるそのあとぎゅっと抱き締めてくれた
「ありがと…」
またたーくんに背中を押され話してみようと決意した
「あっ!!休憩終わりだ!!お先に!」
「お疲れ様」
バイトに戻りそのあとは忙しく過ごしてた
「璃人のへたれ…このままだと…ずっとあんな顔させるなら…夏南…もらうからな…」
そんなたーくんの呟きなんて聞こえるはずもない
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