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第67話
「もうすぐ夏休みも終わりだね」
「そうだね」
「もう心の傷は癒えた?」
「お陰さまで。ありがと。めのさん」
「俺は何もしてないよ。りとさんと過ごせて楽しかったよ」
明日俺は帰ることになっている。二人とは連絡をとっていないからどうしているのかわからないけれど二人の姿をみても変わらずいられる。
そう感じていた。
「りとさんは何も悪くないよ。りとさんはとても素敵だよ。りとさんはりとさんでしょ?りとさんは優しい。それでいい。りとさんの全部を纏めて好きになる人は必ず現れるし、りとさんも少し先を見据えてみたら好きな人だって出来るはずだよ。あなたは大丈夫。そんなあなたに抱かれたから俺もすごく幸せになれそうだよ」
抱く度囁いてくれためのさん。
何てことない…誰もが言ってくれる言葉だけどめのさんの言ってくれることはすーっと俺の中に吸収されていった。
そのうち心も軽くなって夏南のことを思う時間も減ってきた。
夏南のことはまだ忘れられそうもないけれどきっともう夏南たちを見ても苦しまずにいられる…
そう確信した
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