72 / 133

第72話

卒業後二人とは連絡を取ってない… なんとなく…ただなんとなくなんだ…二人が嫌なんじゃない…どんな連絡をしていたのかさえ覚えがないんだ… 二人はどうしてるかな?今も仲良く寄り添ってる? 幸せでいる? 何となく…ぽっかりと心の穴が空いたような気がする…もう…男に恋なんてしない…親友と恋人を同時に失った俺は…本気で恋をすることをあきらめた きっとこれから先俺はあのときみたいな感情を持つことはない。 あの夏…完全に忘れられたと思っていた…吹っ切れたって…回りがどんどん幸せの報告をしてくる度に古傷が徐々に開いてしまったようだ… 「ばかみたい…今さらどうにもなら無いのに…自分で…手放したのに…」 そう思ってからは俺は…その日だけの女の子を探し歩き体を繋げるようになった。 その間だけは忘れられたから… 欲とともに流れていく気がしたから… 変わっていく俺を家族は心配してくれたけど…でも…やめられなかった…

ともだちにシェアしよう!