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第80話

食事を終え片付け終わったけれどまだ時間は早い。DVD一本くらい見たらちょうどいいかな?そう思い撮り溜めていたもののうち一本をセットし再生する。 小さな犬が大切な人を探す映画。でも内容はほとんど入ってこない。美空くんを抱く体で連れてきたからそれを助長させるような行為をとずっと後ろから抱き締めてた。抱かないとわかれば帰ってしまうかもしれないから。 美空くんは化粧はそのままだけどウィッグを外していてサラサラの髪の香りが鼻腔を擽る。 凄く優しい花の香りがする… 「美空くんいい匂いする」 思わずそう言うと美空くんが照れたように笑う。 「そうですか」 「なんか…安心するような」 顔を美空くんの項に埋めながら大きく息を吸い込んだ DVDも終わり画面は真っ暗になる。このままだとヤバい… 「お風呂入っておいで。メイク落としは姉の使い古しで悪いけどそれ使って」 早く…俺から離れて…本当に…押し倒したくなる… 「璃人さんが先に入ってきたら?ここ璃人さんの家だし」 それは最もだけど… 「いいよ。先にいっといで」 今は少しだけ冷静になりたい… 「部屋着俺ので悪いけど使って。下着は新しいの用意しておいたから」 「ありがとう」 美空くんをバスルームへ案内し扉を閉め息を吐く。はぁ…もう…俺最低…気付きたくないけど…中心部が立ち上がっているのでトイレに行って慰めた 美空くんがいつ上がってくるのかドキドキしながら急いで処理をした。 思いの外長いお陰で何とかバレずに済む 「ゆっくりできた?」 俺の服だとやっぱり大きくて袖と裾を数回折り曲げていた。可愛いなぁ…そう思い眺めていた 「はい。」 急いで上がったのかまだ少しだけ髪から雫がこぼれてて思わず笑みが溢れる。子供みたい… 「よかった。でも髪乾かさないと。ドライヤー持ってくるね」 「すいません」 子供の世話をしてると思って接していたら気持ちが落ち着く 「座って。乾かしてあげる」 足の間に座らせて乾かしてあげると気持ち良さそうに目を細めている。綺麗に乾かし終わって髪をすくとサラサラとこぼれ落ちていった 「よしっ。美空くん髪さらさらだね」 「そうですか」 「さわり心地いい。んじゃ俺も入ってくる。待っててね」 どこにも行かないで…何が起こるかわからないから…そう思いいつもより早めに上がった 風呂上がりの俺を見て少しだけ頬を染めたような気もした…まさかね…そう思い 「ん?どした?」 訪ねると頬を染めて 「璃人さん色っぽいなって見惚れてました」 やめて…本当に…そういうの…せっかく落ち着いたのに… 「ははっ。そう?ありがと」 誤魔化すように笑う 「璃人さんすごくきれいですよね」 なのに続けざまにそんなこと言われて…俺まで照れそうだ… 「そう?」 「はい。モテるでしょ。ナンパなんてしなくても沢山相手いそうなのに…何で俺?」 そんなの…君だからだよ… 「さぁ?あのさ美空くん」 「はい。」 「化粧して無い方が可愛い」 素直な気持ちを伝えると怪訝そうに 「え?化粧なきゃ平凡な男です」 なんて言い張る…あぁ…無自覚さんだね…これはこれからお付き合いする人は大変だ…これだけ可愛いのにね… 「俺はこっちのが好き」 これは本当。化粧してるのも勿論可愛かったけどない方があどけなさと色気を併せ持って堪らなくなる。 「ありがと?」 首をかしげながら疑問系で返してくる姿にまた熱を持ち始めたのをどうにか落ち着かせた 「可愛いっ…」 このまま顔を見てると我慢ができなくなりそうでぎゅっと美空くんに抱き着き顔を隠す。少しだけ遠慮がちに抱き締め返してきた美空くんに胸が締め付けられる…今だけ…独占させてね…3日だけ…俺に美空くんを… 「幸せ…」 「え?」 「何でもないよ。もう遅いし寝ようか」 「はい」 きっと今日は疲れてるから寝かせてあげないと…

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