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第131話
「ん…」
「あ。おはよ。めのさん」
「あ!ごめん!寝過ごしちゃった?」
「ううん。まだ時間早いから大丈夫だよ。めのさん。」
「急いでご飯つくるね」
「いいよ。もう出来てる」
「そうなの?ごめんね!」
「ごめんねはやだ。ありがとうがいいな」
「ありがと…」
「今日はあの別荘に行くからって早く起きすぎちゃったよ。早く早く!食べよ」
りとさんは料理ももちろん完璧。一応プロである俺でもりとさんのご飯はとっても旨いって思う。
今日もテーブルの上に並ぶのは直ぐにでも店を出せるくらいの料理だった
「どう?」
「おいし!」
「良かった」
にこにこと本当に嬉しそうに笑う顔がとても可愛い
あっという間に食事を終えて出掛ける準備も整って家を出た
あの頃はバイクだったりとさんも今はもう車で…ゆったりとした乗り心地の良い車に揺られながらあの場所へついた
「うわぁ!さすがお義母さん!凄くお庭綺麗!」
「よかったです」
「あ。めのさん。使用人モードだ!久々見た。」
「いや?」
「好きだけどやっぱりいつも通りが良いな」
「わかった」
「おかえりなさいませ。璃人さま」
「あ!お義母さん!」
「ふふ…そう呼ばれると嬉しいけどまだ照れちゃうわ。私はもう帰宅するけれど何かあればお呼びくださいませ。」
「ありがとうございます」
「ではまた明日朝伺いますね」
「はい」
「ごゆっくりお過ごしくださいませ」
立ち去る後ろ姿は凛としててすっごくカッコいい。実年齢よりずっとずっと若く見える
「相変わらず綺麗だよね。お義母さん」
「ありがうございます」
リビングのソファに腰かけてめのさんの入れてくれたお茶を飲む
「はぁ…こんなのも久々だね。ここで初めてを迎えたよねぇ」
「りとさん?」
「しよ?」
「もう。ついて直ぐだよ」
「いや?」
「いやなわけないでしょ?」
そうして俺たちはその場所で絡み合った
もう何年も一緒にいて数えられないくらい体を重ねてきたけれど飽きることなんてない
幸せすぎて泣きたくなるくらいだ。
そのまま抱き潰してしまっためのさんを綺麗にした。
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