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第14話
「なんでか、お前の蜜甘いんやけど……ほら」
そう言うてサタはまた精液を亀頭から取り、キオの目の前で舐めてみる。
「俺、味覚オンチやからちょっと確かめて?」
サタは言い終わってすぐに唇に噛みつき、キオの口の中を蹂躙し、サタ自身の唾液を流し込む。
ジュッと音を立てた後、唇を離してハァと息を吐き、サタは満足そうに笑った。
「どうやった?」
キオの右の耳たぶをふにふにとつまんでそう聞くサタ。
「僕の味かりーにぃの味かわからんかった……でも、幸せな味やった」
ふわりと笑うキオにサタは口角を上げて、軽くキスをした。
「ほんまに、愛ある行為ちゃうよね?」
確かめるように言うキオに右耳を食んでいたサタは目線だけをキオに向ける。
「僕らは欲を満たすために出会った……僕はある奴に見つからないように姿を消すため、りーにぃは血を手に入れてお腹を満たすため」
サタは右の耳穴に舌をねじ込みながら、左の耳たぶを弄る。
「それを愛と錯覚し合ってきただけやから、ほんまは愛なんてないやんね?」
「難しいこと言うな……愛とか欲とかどうでもええねん」
サタはそう言って今度は左の耳殻を食み、穴に舌をねじ込んだ。
キオは冷たく返されたのに、愛撫され続けられているのが気持ちええのと戸惑いが混じる。
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