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第15話
「あっ、めっちゃ気持ちええこと思いついたわ」
そう言ってサタは妖しく微笑み、首筋を撫でた。
「なに……アッ!」
キオがそう言いかけたと同時にサタはキオの首筋に噛み付き、血を吸い始めた。
厚い唇が器用に動き、咽喉が静かに上下する……そして、身体の線を右手で撫でる。
「もう、してまう……の? りーにぃがしたいなら、ええけど」
さっきとはまた違う快楽と戸惑いに苛まれるキオ。
サタの右手は股間に到達し、ゆるゆるとアレを握る。
「アッ、ハァ、ハァ……アッ」
上からも下からも受ける刺激に気持ち良さが上回り、一段と声が高く上がる。
「りーにぃ、僕……おかしく、なって、まう」
息絶え絶えでそう言うキオにジュッと強く噛み付くサタ。
「なってまえ……俺の、俺のもんに」
そう苦しそうに言うサタはまた血を吸い始めた。
パンパンに腫れ上がった感覚を右手に感じたサタはまた厚い唇で吸い痕を残し、身体をベッドの下へ下ろしていく。
キオは離れていくと一瞬怖くなったが、あそこに冷たさを感じ、何が起きたか頭で理解したと同時に腰が大きく跳ねた。
「こんな気持ちええなら、今死んでも、ええかな……」
「愛なんていらん……そんなのなくたって生きてこれる」
あまりにも気持ち良くて、ほんまに愛とか欲とかどうでも良くなってきたキオ。
僕がこんなに気持ちええなら、りーにぃはどんなに気持ちええのかと、なんの涙だかわからない涙を流しながら思った。
「キオ、気持ちええか?」
「気持ちええよ、りーにぃ」
「キオは誰のもんや?」
「僕はりーにぃのもんやで」
キオの愛液かサタの唾液がわからないモノが立てる水音が部屋に響く。
「どうしよ、俺も気持ちええからか……なんか変や」
「じゃあ、一緒に狂おう……そしたら怖くないから」
アレから口を離したサタはより水音を立つように右手を激しく動かしながらそう言い、キオはほろりと涙を溢し、ニコリと微笑む。
「あっ、また……イっちゃう、イッくっ……フアッ」
「イッたら、むっちゃ気持ちええからな」
「アッ、アッ……アアアアッ!」
1番大きく高い声を上げたのを聞いたサタはパッと手を離した。
暴発した銃のように、ボフボフと何回かに分けて精液は出てくる。
一気に出ないからか、キオは時折荒い息を吐いて苦しそうだ。
サタはそれを見かねて、竿を口に含み、勢い良く吸い上げた。
「アッ、りー、アカン……アアッ」
サタは口に入った精液を飲み込み、あーんと口を開けてキオに見せた。
静かに息を吐いたキオはふにゃりと笑った。
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